Armalite AR-7

a1. 『激怒』(ジョージ・C・スコット

 

 

今日はすごい雨でした。

映画『激怒』ジャケ

こちら『激怒』のジャケ。素晴らしいなあこれは。あとここでスコットが握っている銃がAR-7なのだが、めちゃくちゃ格好よくないこれ?パッケージングされたAR-7を分解して組み立てる場面もあり(あれは銃底が汚れていたし、パーツだけを購入したということなのでしょう。良いねえ)。

 

Armalite AR-7

『007/ロシアより愛を込めて』より組み立て式ライフルシーン。『ゴールドフィンガー』、『女王陛下の007』にも登場する。『狼の挽歌』にも出てくるらしい。これ最高やわ。

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化学製品MX3が誤って散布されてしまったが故に、スコットは息子を失う。親子でピクニック中に軍事基地ヘ帰還するへリコプターの姿が不穏に映る。事実をもみ消そうとする政府の陰謀に気付くキッカケとなるのは息子の死体を見てしまった時で、スコットは「息子が既に死んでいること」を確信した上で安置室へ向かう、という中々に病んだモチベーションが良かった、『復讐 運命の訪問者』での「もう死んでるんだな?」に通ずるモチベーション。その後バイクを盗んだスコットが牧場に向かうと既にMPが占拠している様を目撃し、怒りを抱きながらバイクを爆走させるカットがとても良い。ここで一気に心掴まれる。向かう先は銃器専門店と爆薬専門店、本気である。武器を購入したスコットはまず研究所へ向かい、丸ごと爆破する。ここの一連の流れは『ラスト・ラン』で主演を張ったスコットがおそらくフライシャーから学んだであろう、流石の演出力。建物の周りにワイヤーを張りめぐらせるところを丹念に見せつつ、隙を見てトラックで突っ込み、爆破する。爆破するまでをワンカットで見せているところなど流石だ。そして再び怒りの表情で暗闇を爆走!かっこいい!この辺りから大分ふらふらになり、死期が迫っていることが分かる。そのため本丸である軍事基地に乗り込んだときにはかなり限界に近く、意識が朦朧とする中MPを射殺するのが印象的。衝撃度はその前の、バンザイ猫を射殺するカットの方が高い。乗り込んだスコットは何もなせずまま死んでしまう。死んだスコットは翌朝までそのまま放置され、モノのように扱われながらヘリでどこかへ運ばれていく、というのがプロット。朦朧としてはいるし、激怒もしているのだが、狙う対象は確かで冷静であるのが1972年の映画らしい所か。今やるなら、全く異なる、誤った対象に狙いを定めそうなものだ。4年後の『タクシードライバー』はまさにそういう映画だった。『炎の少女チャーリー』同様、マーティン・シーンと共演。空中散布が題材であるため、大胆な空撮から幕を開ける。ラストも空撮で、死んで運ばれるスコット越しに基地が捉えられる。

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