a1. 『炎の少女チャーリー』(マーク・レスター

a2. 『スペースバンパイア』(トビー・フーパー

 

いや~一週間ぶりの更新。更新をサボっていた、というよりは映画も趣味本読書もまるでしていなかったので特に日記に付けるような事もなく、専ら研究に忙殺されていた一週間。忙殺、にはネガティブなニュアンスはあるのか、決して嫌嫌しているわけではなく、むしろ忙しさをエンジョイ出来ているので、良い研究題材を選んだのでしょうね。ひとまず報告会も終わり、多少の余裕が出来たので(といっても明日からはいよいよ実地調査へ赴くため、資料整理をしなければいけないのだが)映画を見る。

 

a1.

愛さずにはいられない。ドリュー・バリモアの存在感は素晴らしいと思うものの(そしてあの毛量)、決してチャーリーにノせられたが故の物語的満足感ではない。キャリーのように、超能力をうまく使いこなせない危うい存在として描けてはいないからだ。私が本作に惚れたのは、物語を、そして正当性を放棄して、高級な耐火スーツは用意するくせに消火器の一つも持っていない、何の対策も施していないザ・ショップの連中らを3連コンボでひたすら焼きまくる場面が圧倒的に面白いから。連中がチャーリーに銃を向け、発砲するも利かず、恐くなって逃げ出し、最後には焼け死ぬ際の、チャーリーの炎に追われるカット、そして追いつかれた人間が火だるまになる様を、まさかワンカットで見せる。他、ジョージCスコットのキャラクターは意味不明だが、一番の年寄りなのにも関わらず前線でバリバリ行動する姿には撃たれた。マーティン・シーンといい、スコットといい、配役の妙を感じる。欠点を挙げるとするならば、馬を燃やさなかったこと。タテガミを燃やしながら官舎に突っ込む火馬を見たかったところ。

a2.

傑作ですな。「精神病院」という閉鎖的な空間でごちゃごちゃやり合っている間に、いつの間にかロンドンでは暴徒が暴れ回る。一気に事態が悪化する、その過程をすっ飛ばしている所が最高。構成の妙は他にも見られ、ロンドン→精神病院から再び精神病院→ロンドンへと帰ってくると街が火の海なのに対し、傘状の宇宙船→地球、そして再び地球→宇宙船へと還っていく時、そこには愛があるのだ。だからどうした、と言う勿れ、何か感動するじゃない。