クローンウォーズがおもろすぎる。

a1. 『緋色の街』(フリッツ・ラング

a2. 『暗黒街の顔役』(ハワード・ホークス

a3. 『クローンウォーズ/S3』#1-2

b1. 『ウィリアム・ウォーカー・アトキンソン』(フィリップ・デスリプ)

 

 

ドラマ、クローンウォーズ・バッドバッチ・反乱者たちを見終わったら、MCU見て、そしたら『刑事コロンボ』一気見しましょ。

それと16・17日に東京に行けることになったため、『処刑の丘』を見れることに!歓喜!!歓喜!!もうほんまに嬉しい。嬉しいーーー!!『がんばれかめさん』と『灰色の石の中でも』と『長い見送り』も見るぞ~。あと23日も東京行けるので、マルセル・アヌーン見るで~。ただ残念ながら『春』は見れないけどね。

 

 

a1.

エドワードGロビンソンは、人の良さげな勤め人的な笑顔と、怒りを内に込めて何かを思い詰める恐い表情を共に出来てしまうのだからすごい。冒頭の職場の祝いの場でのささいなやりとりを見ただけで、この人の人生すべてを見通せたかのように思えてしまう。終盤にジョニーが逮捕、裁判になってようやくラングらしい画面の連鎖が見られるようになってからは、映画の側がロビンソンの内面を追い詰めてゆき、それにロビンソンも応え、といった相乗効果が。ダン・デュリエは『飛べ!フェニックス』ではじめて認知し、人柄の良い役者やなあ、などと思っていたら、『ウィンチェスター銃'73』では真逆のクソ人間で、どうやらこちらが本職らしい。ロビンソンのアトリエにはじめてお邪魔した際、早速下の階の氷屋と仲良くなっている辺りは、非常に演出が細かい。ジョーン・ベネットはひたすら、モノを画面外へ向けて投げまくる(ロビンソンが描いた画では、ベネットが投げた煙草の吸い殻に羽根が生えていた)。彼女がもつ唯一の所持品であるレコードプレイヤーからは劇中二度「Melancholy Baby」が流れ、どちらも途中で機材不調を起こす。『13回の新月のある年に』でも同じような不調を起こして同じフレーズが繰り返される、あのエンディングを思い起こした。『13回』では、死の瞬間が無限に引き伸ばされてしまったかのような感覚を与えていたように、本作でも、特に二度目に流れる場面では、一瞬の出来事のはずが非常に長く感じる、という特異な時間が生まれていた。

a2.

犯罪が起こる予兆として幾度も画面に登場するXという文字。Xが横一列に並ぶ梁の装飾を映し、そこからカメラを下に向けると壁に向かって立たされる男たちの影が、またもや横にずらっと並び、背後から射殺されたあと、再びカメラは上を向いてXに戻る一連の長いカットからもXが重要なモチーフになっていることはうかがい知れる。「X」が「死」を連想させるのならば、ポール・ムニの左頬に刻まれたX字の「傷跡」は、他の何にも増して彼の死を物語っている。どうやらその傷は従軍の際に刻まれたらしいのだが、たった傷跡一つがなんと雄弁か。映画では傷跡、痕跡を示すことでしか語り得ないものが存在し、たとえばフリッツ・ラングはその名手。こと犯罪映画に限って言えば、ほとんどの映画で拳銃が登場するも、致命的なことに弾道はカメラに映らない。ゆえに弾痕(それと銃声)を映すしかないのである。ロボに裏切られ、深い傷を負ったポール・ムニの姿を見たカレン・モーリーは「何があったの」と問うが、ムニは「こういうことさ」と明言することは避け、代わりに傷跡を見せる。また、ギャング世界の抗争の部外者である大衆にとっても、彼らの世界の断片をうかがい知るのは、襲撃されるその最中というよりもむしろ、襲撃後の蜂の巣状態、そこに残された無数の弾痕、そして死体の方であろう。ここまで弾痕を際立たせている映画も珍しいのではないか。割れる窓ガラス、壁に空いた穴。ギャングの激しい追跡に遭い、終いには互いの車がぶつかり合うカーチェイスに発展する場面で、スクリーンプロセスによって投影された、割れる車窓ガラスの弾痕がやたらとデカいのが特に印象的。またすごく素朴な感想として、たったの93分でここまで濃密に物語れることに驚いた。死をとってみても、同じ動作を繰り返し続けるキャラクターたちが、死ぬともう「繰り返さなくなる」。たったこれだけの、単純なことなのだが、いやすごい映画。

a3.

#1.、#2.  予期せぬクローントルーパー推しがシリーズ最大の魅力、と言っても過言ではなく、シーズン3のオープニングがトルーパー訓練モノ。#1.でめちゃくちゃ感情を持って行ったヘヴィが前線で死んでしまった、との報、そしてならず者・ドミノ部隊を影で支えた99号も死す。正史を見ているとどうしたって戦争の重みは排除されがちで、多くを想像に依っていたが、この二作ではいよいよリアリティを持って迫ってきている。分離主義派からすれば、クローン製造工場であるカミーノを叩く、というのは領地拡大以上に理に適っている。

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