進化

今日は「エボリューション」(アイヴァン・ライトマン)を見た。

フィルティペットが造形を担当しているので、クリーチャーはかなりのクオリティがあるし、何よりバリエーションの豊かさに驚く。単細胞生物、毒虫、狂猿、恐竜、太歳…どれも造形は素晴らしい。とくに終盤巨大化した化け物は背景に合成しているのでしょうが、風景と絶妙にマッチしていて斬新だった。

未見だけど、ラン・ナイチョイの「妖獣大戦」もそんな感じらしい。

これは素晴らしい!燃えた!

「妖獣大戦」より。原題は「The Cat」

Caltiki the Immortal Monster (1959) – The EOFFTV Review

「カルティキ」感もある。原形質は画面映えしますなあ。こちらも最後には巨大化。

バルンガ : 怪獣ブログ

エネルギーを無限に吸収する、てのは良い設定。「バルンガ」だってそうだ。

 

 

アナログ×CGI表現が巧みでした。

最初に、「宇宙より飛来した生物はどんどんと進化していく」という説明があるので、次々とクリーチャーが出て来ても良い。この最初の説明なしで奇怪な化け物が出てきたらどうなっていたのだろう?

実はクリーチャーは温度に敏感で、熱されると増殖する。ナパーム弾で駆逐しようとする軍人共の浅はかな作戦のせいでとんでもなく巨大化してしまう。ここら辺は基本に忠実で良い。軍人は間違った決定しか下さないのである(映画の中では)。いきなり核に言及していたのも良かった。

一方、アナログのみの狂猿なんかは着ぐるみを使っていたが、あまりにも動きが人間過ぎて萎えてしまった。一秒先の行動を予測できてしまうクリーチャーには興味なし。デル・トロの「狂気山脈」のテストフッテージが公開されていたけど、アレも行動が予測できてしまうのが勿体ない。アレはカットの割り方も良くない。

で、クリーチャー以外で主に登場するのは科学者と、その教え子、不運にも巻き込まれてしまったフリーター。ほとんど科学者(良いも悪いも)は出ずっぱりで、ここは50sぽさが強い。結局この科学者どもが賢いのかどうかは曖昧で、どうでもいい知識ばかり蓄えて成績不良の学生にアドバイスを受ける始末。アホなんか賢いんかはハッキリしてくれ。

やたらドジっ子であることを強調されるジュリアン・ムーアに、流暢おもんないギャグを連発するオーランド・ジョーンズ、呆けた顔をしているデヴィッド・ドゥカヴ二―…おもんないキャラたち…がんばりゃもっと行けたやろうに。