コロナ病床日記⑦ 見ていない日本映画を見ていく2

a1. 『超能力者 未知への旅』(佐藤純彌

a2. ベルリン・アレクサンダー広場』第5話(R・W・ファスビンダー

a3. ベルリン・アレクサンダー広場』第6話(R・W・ファスビンダー

 

 

夕方まで寝てしまった。ギンギン頭が痛いのはコロナ後遺症?それとも『ムーンフォール』のせい?うぅぅぅぅ…と素でハーヴェイカイテルのようなリアクションが出てしまうほど10日目にしてまだ体調悪くしんどい。味覚異常・嗅覚異常・聴覚異常も未だ治らず。ただ前よりは若干、食事を楽しめるようにもなってきた。コロナ恐るべし。すももの味しないの辛い!めっちゃ好きやのになあ。

 

 

a1.

おもろすぎ。中国行ってからが特におもろい。エンドクレジットの丹波哲郎フランキー堺の特別出演もじわじわとおもろい。タカツカヒカルが道を求めて訪れた中国で出会った気功師・万蘇建大使による「気」が画面越しに降り注ぐ。さいごに出てくるエイズ患者の証言は迫真に迫っている。あらゆる垣根を越える、越境スピリチュアル映画。キルリアン写像もはじめて知りましたが、良いですね。

 

a2.

ラインホルトは女にすぐ飽きて捨てたくなるが、厄介ごとは嫌なので捨てられた女の処理を頼む、という無茶苦茶な論理に乗ってしまうフランツ。このエピソードは増村保造的で「危険なゲーム」に乗ってしまうことからはじまる。フランツによく似た女フランツェの世話をしなければならなくなる場面から、第二の女シリーを世話するまでの一連の場面で、場面が変わっても同一の劇伴が流れている。強引な演出。お節介を焼く女主人(ブリギッテ・ミラ)の存在が重要である。

 

a3.

このエピソードは、かなり思い出深い。ブルーノ(フォルカー・シュペングラー)が殴られて再起不能に陥るさまを偶然見てしまう所からして、すでに犯罪に巻き込まれているのである。ボロボロになったブルーノの口からプムスの居場所を告げられ、何時何時までにそこに行って欲しいと頼まれる。ここはたいへん魅力的な展開でした。そしていざ強盗の場面になると、一体どうしてフランツがメンバーとして必要だったのか分からない。ひとつのターニングポイントとなる車から突き落とされる場面では、ラインホルトが突き落とすと同時に「愛は、いつでも高くつく」とテロップが表示される。落ちてきたフランツを轢いてしまう夫婦に介抱されるフランツだったが、彼らが決して強盗団を検挙するために動いていた私服警官とかそういう設定ではなく、強盗団の乗る車と速さ比べをしていた、という設定なのも妙なリアリティがあって面白い。そんな彼らに救われ、九死に一生を得たフランツ。