a1. 『我々の父親』(ルーシー・ジュルダン)

a2. 『ミーシャと狼』(サム・ホブキンソン)

 

 

a1.

ドナルド・クライン医師は地元の教会に長く在籍し長老として洗礼式の段取りもしていたそうで、そんなクラインとQuiverfullというキリスト教系の出生主義教団とのつながりが示唆される(なお事実かどうかは不明)辺りが非常に面白い。Quiverfullという名称は旧約聖書詩編第127篇からの引用で、arrows=子供たちを政界に送り込むことを目的としている。そのための矢は多いに越したことはないでしょう、だって子供たちは主の遺産なのだから、というのが思想の根幹にあるようだ。

登場する被害者の子供たちを見ていると実際にみんな似通っているのが不気味。

 

a2.

「戦争で散々な目に遭った」と吹聴する人の話がいかに馬鹿げた内容に思えても、その真偽を追求することはためらってしまう心理。深く追求していくのが同じユダヤ人の戦災者だというのが面白い。