a1. 『ウルフなシッシー』(大野大輔

a2. 『冥界喫茶ジュバック』第一・二話(大野大輔

 

 

明日からいよいよ実地調査、映画見てる余裕などないのだが、どうしても見たい作品だったので。代わりにアケルマンを切ることになってしまったのは後悔しているが、映画好きが集っていることだろうから、そういう映画館は息が詰まるので最近嫌になってきた。明日から映画のことは忘れて頑張るぞー。無理して忘れようと努めるのではなく、ついつい研究に没頭してしまうので、本当に良いテーマを選ぶことができた。

 

 

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やっぱ大野大介は良い俳優だなあ、などと思いながら、それ以上の感想は浮かばなかったが、終盤から(「今晩決着付けよ」という台詞あたり)ぐいぐい根矢涼香が魅力的になってくるのがすごい。映画で男性・女性が輝く瞬間は、熊みたいな男がカメラの前で屹立して真っ直ぐ映り、それに対して女性がくねくねし始める瞬間、ナナメに映り出す瞬間。それが的確に映っているのだから、両者ともに素晴らしかったなあ。大野の太い指をくねくねといじくる根矢が一番良かった。

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第三話が気になるところだが、諦める。『さいなら、BAD SAMURAI』の死体剥製風の家庭描写は的確で魅力的だったが、再び本作においても。日常風景にしれっと冥界が映り込んでいる、という感じではなくて、カメラはしっかりとフォローしている。カウンターと客席との間がやけに隔たって見え、両者の間でコミュニケーションが一切成り立っていないのが大野風。